好奇心を爆発させよう

家畜のエサとサザンオールスターズ 〜歴史を刻め〜

「母ちゃん、おれ明日ラーメン食ってくるよ」



昨日ぼくがおもむろにそう切り出したのは、単に久しぶりにラーメンを食いたいなんていう凡人の発想によるものではない。



歴史を刻みたい。



いや、刻まなくてはいけない。そんな衝動に突き動かされていた訳である。


読者はこう疑問を持つだろう、歴史を刻むとは何なのかと。





二郎系ラーメンというものをご存知だろうか?

麺の上にひたすらに野菜が乗せられた家畜の餌のようなラーメンを総称して人は二郎系と呼ぶ。

下新庄に店舗を構える「歴史を刻め」は、二郎系に分類されるラーメン店である。


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ぼくが初めてここでラーメンを食らったのは、大学1年の頃。突然、ひとりの友人が

「歴史、刻まん?」

と凡人同士の会話とは考え難い大それた発言をしたその日から、ぼくの歴史を刻むライフは始まった。




初めて、それを目にしたぼくはさすがに面食らってしまった。

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家畜の餌と揶揄されるのは誇張でもなんでもなく、事実だったのだ。



ここの店主は、客に食わす気はあるのだろうか。

皿とか、もうベタベタである。顧客視点などの概念はとっくに捨てたのか。いや一周回ってここに落ち着いたのか。

恐る恐る口へ運ぶ。


んぁ!?








うまい…


うまいのだ。その見た目の汚さによる圧倒的な期待値の低さをバネに、ぼくのうまいの基準値を軽々と超えてきやがった。




しかし問題は、その量と味の濃さである。

店主のおっさんの汗とかも混じっているだろう強烈な味をこの量平らげるには、超人的なGRITを必要とする。

というわけで歴史を刻め初戦は、半分ほどで脱落。もちろんこんな大それた店名をつけてしまう暑苦しい店主がそんなことを許すわけないので友人に食ってもらった。





ここがぼくの歴史を刻めライフの始まりであった。

ぼくは数をこなすことによって、味の濃さへの耐性をつけていき、ついに食い切れる歴史人になっていた。

それからも幾度となく、歴史に名を刻んできた。時には当時の彼女の名も刻んでやろうと、彼女を連れて行ったこともある。案の定死にそうになっていた。






そして今、約一年ぶりだろうか。

この場所にいる。汚すぎるかつ狭すぎる店内、汗まみれの店主。

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 ああ、久しぶりだ。ぼくは注文をする。


野菜増し、油増し増し、にんにくアリでエ!


歴史に名を刻むには店主に届く声量で、このうように威勢良くオーダーしないといけない。さもなくば、汗だく店主のおっさんが

「テメェ、デケエ声で注文セェやおらァ!!?」

的な罵声を浴びせられる。


出来上がったようだ、キタ。相変わらず、汚すぎる見た目。
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さっそく口に運ぶ。




んぬぁあ!?









うまい…




やはり、うまかったのか。しかし、今回はうまいと同時に様々な記憶が舞い戻る。

死にそうになる当時の彼女。彼女が残した分を平らげる男前の俺



当時飼っていたハムスター



一緒にここでラーメンを食い、「これから三位一体で頑張っていこうなァ!」と言いながらぼく1人残し辞めていった学祭委員の同期たち

あかん、泣きそうや…


あぁ…な…ァ









涙のキッスもう一度ォ〜♫





なぜか、サザンがぼくの脳内で歌っている。脳みそがおかしくなりそうだ、なんか入ってんじゃないか。

ゥッぷ
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無事平らげたようだ。


清々しい表情で一人店を出たぼく。2018年幸先の良いスタートを切れたようだ。

余韻に浸りつつ、帰りの電車でふと、『歴史を刻め』と検索をかけてみた。

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!?!!?!?!?

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涙のキッスもう一度ォ〜♫


おつかれ。

歴史を刻めの店舗情報はこちら
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270307/27051592/tabelog.com